浜松市の皆様こんにちは！
旧浜北区、染地台にございます、買取大吉 遠鉄ストア フードワンきらりタウン店のスタッフ松本です。

現在放送中の大河ドラマ「べらぼう」は、江戸時代中期を舞台にしています。
横浜流星さん演じる主人公の蔦谷重三郎を描く物語の中で、幕府の政治や町人の商いなど、劇中ではお金にまつわる話がたびたび登場しています。
その中で、当時の人々が使っていたお金に興味を持った方もいるのではないでしょうか？
今回のブログででは江戸時代の古銭、特に庶民が日常で使っていたお金についてお話したいと思います。

ドラマを観ていると、幕府からの贈答品や商談などで小判がよく登場します。
しかし、あれは武家や大店（おおだな）が取引などで使う高額なお金となります。
実際の庶民の暮らしでは、小判が日常的に使われることはほとんどありませんでした。
では、江戸の人々はどのようなお金で買い物をしていたのでしょうか？
それが、江戸時代を通じて最も広く流通した寛永通宝（かんえいつうほう）です。
1636年（寛永13年）に鋳造が始まり、約230年間にわたって人々の暮らしを支えました。
1文銭の寛永通宝は、日々の生活を支える最小単位の貨幣でした。
その後、1768年（明和5年）に4文の価値を持つ「真鍮四文銭（しんちゅうよんもんせん）」が登場します。
まさにべらぼうの劇中で描かれていた田沼意次の経済政策の一環で、貨幣経済を広く浸透させる役割を担いました。
特に、安価で手軽な四文銭の登場は、「四文屋」のような新しい商売を生み出すきっかけにもなりました。
今の100均ショップにようなものですね。
そんな江戸時代も後半になると、天保通宝（てんぽうつうほう）という新しい貨幣が登場します。
社会科や日本史の教科書や参考書で見たことがあるという方も多いのではないでしょうか？
中央に四角い穴が開いた楕円形の古銭です（下記の写真参照）。
天保通宝の裏面には「當百（とうひゃく）」という文字が刻印されており、
1枚で「100文」の価値で取引がされていました。
ところで、この最小単位の「1文」、現代の通貨に換算すると一体どれくらいの価値だったのでしょうか？

【関連記事：古銭の雑学~びた一文の『びた』って何？】

当時の貨幣価値を現代の日本円に換算するのは非常に難しく、何と比べるかによって大きく変わってきます。
そのため、「1文」の価値を考えるには、当時のモノの値段から推測するのが最も分かりやすい方法です。
例えば、江戸時代後期、最も手軽な食べ物の一つであった「かけそば」は、およそ16文程度でした。
現在の価格を1杯700円と仮定して計算すると、【700円÷16文≈43.75円/文となり】、
寛永通宝の1文銭が持つ価値は、現代の40円〜50円程度だったと推測できます。
この計算を当てはめると、天保通宝（100文）1枚は、単純計算で4,000円〜5,000円ほどとなりますね。
もちろん、これはあくまでも1つの目安となりますので、正確な数値ではありませんが、
当時の人々の経済や暮らしを想像する上での指標になりますね。

寛永通宝や天保通宝は単なる貨幣というだけでなく、江戸時代の経済や社会の変化、そして当時の人々の暮らしを物語る貴重な資料です。
ご自宅の蔵や引き出しの奥で眠っている古銭は、単なる古いお金ではありません。
それは、当時の経済の動きや人々の息遣いを伝える、「現物の歴史資料」となります。
もし古銭をお持ちで、その本当の価値を知りたいとお考えなら、ぜひ一度、当店までお持ち下さい。
経験豊富なスタッフが、丁寧に評価させていただきます。

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